あめみか

「雨はいつもわたしのみかた。」 … 思想・哲学・世迷言からイラストまで、多岐にわたってたいへんくつに綴っています。

思考

自由と欲望の相似性

不老不死でも身体・自由を拘束されては苦しみ・不自由は常人よりも大きい。 死にたくとも自由には死ねないのだから。 したがって自由は不老不死に勝る。 自由とは自らの意思で決めること。 ただしその意思は教育や文化、情報などによって形成されてゆくもの…

全知全能の存在はひとの願望が投影されたもの

全知全能というけれど、それが人格をもつものであるのなら、それは全知全能の存在を信じるひとの願望が投影されたものではないでしょうか。 全知全能の存在を語る前に、まず前知とはなにか、全能とはなにか、ほかの言い方をすると「知る」とはなにか、"知"や…

不老不死に勝る自由

充溢した力が謀る願望 古代より絶大な権力を手にした為政者は、ゆるがぬ力を得たその上で、または、それに次いで、不老不死を求めました。 では、不老不死を求める土台となっているもの、その第一義、その前提となっているものはなにかといえば、それは、思…

『新実在論』図解化計画 ーその思索と失策の過程―

『なぜ世界は存在しないのか』というタイトルに惹かれ…というよりかは引っかかりを感じて一読してみました。 読んでいてまず思ったことは、内容の重複があまりにも多くて辟易、わずらわしい、まどろっこしい、Eテレでの著者であるマルクス・ガブリエルさん(…

図解!マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』② ~「意味の場」について~

新実在論における「意味の場」 マルクス・ガブリエル著『なぜ世界は存在しないのか』の265ページの用語集に新実在論における「意味の場」の定義があります。 ※ページ数は電子書籍のものを基としております。したがって、紙媒体や他のリーダーアプリのものと…

図解!マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』① ~「対象領域」について~

新実在論における「対象領域」 マルクス・ガブリエル著『なぜ世界は存在しないのか』の273ページの用語集に新実在論における「対象領域」の定義があります。 ※ページ数は電子書籍のものを基としております。したがって、紙媒体や他のリーダーアプリのものと…

「責任」という言葉をめぐって

歴代総理のなかで「任命責任」を認めた件数は最多なのではないだろうか? そしてまた、それでもなお続投する総理はこの先あらわれることはないのではなかろうか。 まあそんなことはよいとして… 結果責任と経過責任 任命責任を認めはしたがさりとて別段なにか…

天才をつぶす大衆

「はやすぎた天才」と言われるけれど、天才からしたら「時代も大衆も十分おそい、おそすぎる」。 「世間知らずな天才科学者」と言うけれど、「大衆、世間が天才科学者を知らない」のであって、知らなければならないのは世間の方。 「常識のない、常識の通じ…

アメリカインディアンの禍時

インディアンの言葉 言語が使用されるようになったのが原人の頃、およそ50万年前のことです。 農耕・牧畜が紀元前8,000年頃に起こり、続いて古代文明が成立したのが紀元前5,000年頃であるため、アメリカ先住民の文明もこの頃開花したものと仮定し、ここを始…

わたし…開祖になるっ!:失敬「私の思想書」案内

出家を飛び越して 「一」の思想を説くひと世に数あれど、そこから体系的に世界を展開、(再)構築してみせ、さらにそこではどのような道徳が成り立つのかまでをも理をもって構成しているひとはそうそういらっしゃらないのではないか?もしかしたらそんなひとは…

言葉からギリシア神話、そして文字へ

言葉から文字へ 言語が使用され始めたのは原人の頃、およそ50万年前のことです。 農耕や牧畜が紀元前8,000年頃より始められ、古代文明が成立したのが紀元前7,000年頃。 資料や文献が存在しない時代を先史時代といい、紀元前5,000年頃までとされています。 こ…

Wikipediaがあれども…ことさらニーチェ

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(愛称フリッツ)は1844年10月15日、当時、新興著しかったプロシアの領土となっていたドイツのザクセン州レッケンに生まれました。 当時のプロイセン国王フリードリヒ・ヴィルヘルム4世と同じ誕生日だったためにプロシア…

Wikipediaがあっても…気にせず老子

漢代の史家、司馬遷の『史記』〔老子伝〕に「老子は、楚の苦県(河南省東部の鹿邑県)の厲郷、曲仁里の人である。姓は李、名は耳、字は伯陽、おくりなして耼といい、周(東周)の守蔵室の史であった。 老子の学問は、才能を隠し、無名であることを旨とした。なが…

Wikipediaがあるのに…敢えてヘラクレイトス

誕生!ヘラクレイトス 紀元前540年頃。 ヘラクレイトスは現在のトルコに位置するイオニア植民地のエフェソスで生まれました(出生地不明とする書籍もあります)。 エフェソスでは最も高貴な貴族、王家の家柄の長子でした。 エフェソスは当時、ペルシアの支配下…

(偽)社会主義とマルクス「資本論」の要約の失敗

『しくじり先生 俺みたいになるな!!』は普段みてはいないのですが、番組を録画予約する際のラテ欄にある番組概要に「2行で要約」といったことが書かれておりましたのでみてみました中田敦彦さんによる「しくじり偉人伝 マルクス資本論」の回。 思想のとこ…

ドクター・デスはまだみぬみずからの死の苦痛をおそれたのではなかったか?

『フランケンシュタインの誘惑「ドクター・デス 死を処方する医師」』 ジャック・ケヴォーキアン - Wikipedia 表題からしてこれは今までのシリーズ中でももっとも科学の闇が垣間見られそうだと思っていたのですが、実際はシリーズ中もっとも論証の弱いもので…

宇宙をつくる狂乱の舞踏

ビックバンの起きる前はどんなだったのでしょう? 宇宙はどのようにはじまったのでしょう? 世界はどのような姿をしているのでしょう? と素朴に起源について思いを馳せたことが一度はあることでしょう。 わたしは折りに触れてたびたびはじめから考えてみま…

お金はだれのもの?ポケットの中の信用は文化が担保している

ポケットをたたくとおかねがふたつ♪ 寄付を税控除の対象から外してみればわかること。 慈悲の心や公共心からではなく、ステータスやブランドイメージの確立、もっと直裁には経費圧縮かただの資産運用術に過ぎないということが。 日本は先進諸外国に比べて寄…

交換の霊の怨 on the 恩

半音移動の長恨歌 朝鮮文化は恨(ハン)であると言われます。 わたしにはその真偽のほどが直接にはわかりません。 それを国からは感じることがあっても人からは感じた経験がないものですから。 恨 - Wikipedia 一方、日本文化は和(ワ)であると言われます。 で…

分かりっこない。

それでも人は分け合わない 今もし仮に彗星かなんかが地球に近づいてきて、たいていの国の有人着陸を可能とする軌道衛星上にうまいことのっかって安定したら。 しかもこの彗星には全人類を賄って余りある有り余る資源を満々と湛えていたとしたら。 このまだ誰…

Blogの中の御化学

お化けの異常な日常 その多くはブログを更新して2分以内。誰かがはてなスターを付けたよ~通知が届く。それも時間帯に関わらず。 わたしは何曜日の何時にブログをあげるとアクセス数がうんぬんかんぬん気にせず書いたら公開。そのほとんどはめんどくさくなっ…

人間にとって"神"とは目か

神は自己の目 『モーガン・フリーマン 時空を超えて「人間にとって"神"とは何か?」』で、子どもたちに目には見えない超自然的な存在がそこにいるのだと説明した場合とそうではない場合、前者はその存在を疑うことがあってもズルをせず、後者はズルをすると…

ケンホウあそび

今日はみんな大好き『ケンホウあそび』について。 えっ?知らないって? そんなことないよ~みんな知らず知らずのうちに一度は見たことあるって。もしかしたら今もプレイ中かもしれないし。 それではどんなゲームだったかおさらいしてみましょう! ゲームル…

人権のベネフィット

わたしは「パイの拡大」「パイを奪う」「ペイする」「それじゃあペイできない」とパイパイペイペイヘイヘイホー言う方を好みません。 パイやペイと名指されたものがモノではなくヒト・人格を指しているときなどはとくに嫌悪感が湧出します。間欠泉です。 人…

人工の金製後ろめたさスティグマ

お金が汚いものでないのならカネ流れを明確化・見える化してみんな収入あかしてしまえばいい。 それで金銭に関わる犯罪が起きたとしても不当に得た収益だと断罪されて持ち主のもとにもどることでしょう。 自然に「もれなく予防・防止・刑罰機能もついてきま…

『道徳感情論』と『国富論』の間隙

アダム・スミスの信仰 アダム・スミスさんの主要著書は『道徳情操論』と『国富論』。 前著は自己の内に公平な観察者の視点をもって他者への同感・共感を顕彰する一方、後著では個人の利己的な振る舞いにもおかまいなしに経済は好転していくのだからと自由放…

オタク・マニアは最先端を走る低次元に生きる未来の先人

実に高度な低次元 三次元は空間を占めますが、二次元は物理的空間を圧迫しません。 次元が下がるほどに圧縮されます。 ただし低次元に落とし込むことは高度なことです。高度であるから低次でも生きられるようになります。 次元の降下変換 肌は第三の脳といわ…

神様に存在証明

神様の言うとおり これまでに何本もの「神の存在証明」が提出されてきました。 神ではない人間が「だから神はあらせられるのだ」とか「いやいやそれだから神などというものはいないのだ」といった具合に言い争いになることも度々ありました。 ところで、神様…

ニュータイプはサトリ?宇宙人はサトラセ?では、人間は…サトラレ!?

意思の際限なき疎通と自由なアクセス権 美女(みめい)さんから頂いたコメントを読んで考えてみましたエントリにさらに「秘密と隠すことは違うのかな」とコメントを頂きました。 なぜ気づかなかったのでしょう?秘密は自存・自活・自生的なものであるかのよう…

ミニマム住宅を供出する

どれくらいあったらいいのかな? 先日内視鏡検査を受ける際、出すものを出すために供されたのはベッドとお手洗いと小さな洗面、それに手荷物を入れられる3段のカラーボックスが置かれた2.5畳ほどの個室でした。 これに浴室はなくともシャワーボックスとキッ…