筋を通さなくても変えられる法改正
日本国憲法はこれまで一度として改正されたことがあったでしょうか?
ありませんよね?
でも変わっていますよね?
憲法はいわばその国の理念をあらわすもので、それを実現するための細々とした規則は法によって定められるのですが、その法が憲法に準じないままに運用されていたのでは、憲法は侵され、改定されているようなもの。
それを防ぐための仕組みとして違憲立法審査権など、抑止する力が立法府の外に設けられているのですが、とてもじゃないですが権限が強いとは言えません。
このようなことが日本においては軍や選挙について顕著にあらわれております。
国防・国益に関わることであったり、早急に対処することはむずかしいからと言っては、ずーっと先送り。自衛隊は軍隊なのかそうではないのか?一票の格差はながらく放置されています。
そのわりに小選挙区制への移行ははやかったような気がするのは気のせい?
お前はもう変わっている
公務員給与は現金支給のはずですが…
今年改正された法律でも「現金で支払わなければならない」とあり、但し書きにもこれにかわるような記述ありませんよね?(人事院規則にはありますが)
公務員給与の現金支給を廃止する方向 | Structural Reform
国民や憲法の声は聞かなくても銀行の声には耳を傾けるのですね。
国家公務員給与支給の「全額振込化」について :日本銀行 Bank of Japan
こう言うと「そんなことはない。むしろ国民の声を聞いた結果であり、なによりも無駄なコストがかかりすぎていたのだから、国益にも適う」と反論されるでしょう。
それ正論。まったくもって正しいです。
たしかに現金給付では毎月大量の現金を用意して分けて配布するのは大仕事ですし、大金を持ち歩いていれば事故にあうこともあるかもしれません。
それにどうせ口座に収めるのだから現金給付ではただただわずらわしくデメリットしかありません。
デメリットしかありませんが、それでも振り込み給付にするのなら、法改正してからが筋ってものでしょう?あるいはそろそろ後追いで法改正したってもいいじゃない?
これじゃあ只今違法状態放置中でしょ。
無茶な現金給付をなんとか肯定してみる
これはまともな考えではないことは重々承知の上で、あえて、現金給付の(メリットらしきもの)をあげてみます。
現金で給与が支払われてもほぼすべて即銀行口座行きというパターンを辿りますが、それでも現金給付ですから一度はそのお金を手にしなければならないわけです。するとついつい使っちゃいませんか?
銀行口座に入れようと銀行に向かう道すがら、ちょっとお買い物しちゃいませんか?もう毎月銀行行くのもめんどうだし、金利も雀の涙どころかノミの涙。それならいっそ家に置いておきましょうか?そうと決まったら用心のために金庫を買いましょうか?セキュリティも強化しないとね!
といった感じで、現金給付にすると今よりお金が(無駄ではありますが)流れます。
一旦3次元の現物としてこの世にお金が現れると、それだけでも流れは改善するのではないかなぁ?
無駄な仕事をつくって雇用を増やすのも得意じゃない?それが民主的な法治下で自然に敷設できますよ。
「毎月の現金給付にかかる人件費の方が断然高くつくわ!」と思うでしょ?でもそれは機械で自動でどうとでもなるんじゃない?
いっぺんに給付できなかったり少人数のところでは機械入れても高くつくでしょうけれど、その機械をつくるのはだれ?民間にお金回るでしょ?
「それでもやっぱり手間がねぇ…」という方は以前を考えてみてください。振込になる前はなぜ現金給付だったのか?
他に方法がなかったからでしょ?技術や制度の進展で可能になったことがあるからでしょ?
それならより有益簡便な方法があるのなら変えてもいい、変えた方がいいということですよね?法に反して、法改正せずに振込給付にしているわけですし。
まぁなんにせよ、理由や都合がどうであろうと、現在の法治国家日本ではそれ不正でしょ?
コストうんぬんは法の問題ではなくカネや決算システムの問題。なのに現実問題としてコストが優先されていることからも、カネが法より上位に位置づけられ、法が抑圧されてる構図が見えてきます。
『権利のための闘争』手引して挑発してるのでしょうかね?
やっぱり新手の革命嗜好家がいるようにおもわれてならないわぁ。
通貨発行権を民主政権下に
公務員給与を日銀発行の紙幣でなく政府発行の硬貨にしたら?「小銭ジャラジャラ大変だわ!」それなら1万円硬貨つくっちゃえば?面倒だから10万円・100万円・1,000万円…硬貨つくっちゃう?(←ジンバブエ・ドルか!)
「政府が通貨発行権を握っていると暴走してインフレを招くだろうが!歴史を知らんのかっ!」と言われそうですが、これまでに民主下でそれが行われたことがあったでしょうか?
政府が通貨発行権を握り失敗した例でわたしたちが知っているものは、すべて独裁政治下でのものではなかったでしょうか?
これまで「通貨発行権を持つ国家・政府→中央銀行の独立」という流れを辿ってきましたが、「通貨発行権を持つ中央銀行→中央銀行を廃止あるいは国有化した国家・政府」という流れは生じたことがなく、それはまだ未知の実験の域を出ないものでした。…が、近年、アイスランドやハンガリー政府は通貨発行権を取り戻しました。先鞭をつけたのです。
公共の公金にする
紙幣は公共財と目されていますが(←これを“信用“と呼ぶこともあるのですが)私企業の発行する私財です。公共財なら利子貨幣でなくてもいいでしょ?
通貨発行企業が利益を求めて苦もなく利息をピンはねしたいから利子付きなんでしょ?
公務員給与の政府発行通貨・硬貨は減価貨幣(エイジングマネー)にしたら?死蔵防止機能搭載した公共財になるでしょ?
「現金で支払わなければならない」の「現金」の機能は規定されてはおらず、ゆえに減価しようが発行元が政府だろうが「現金」にかわりないわけですから、これなら法に抵触しないでしょ?クリーンなシステム移行方法じゃない?
公務員給与の振り込みでは、その振り込まれたカネ・数字は自動的に日本銀行券・紙幣に換算されてしまいます。ですから給与の硬貨給付というのはいかが?
政府通貨の銀行振込が可能なら、それでもいいですけれど。
「悪貨が良貨を駆逐する」で、瞬殺されてしまうでしょうが、それでも毎月毎月良貨を大量放出していたら、悪貨もいつか諦めてくれませんかねぇ。めんどうだから中央銀行を廃止あるいは国有化したらいいのに。
それでもやっぱり(ハイパー)インフレ怖いかぁ~。モノによるさらなる経済成長は見込めず社会保障やら破綻してしまうことより?
延命治療の成果
他社に負けじと情報改ざんしてまで開発をすすめ、一生懸命寝ずに大量生産、それをリコールで回収。
こうして我々は市場の流動性を活発にして経済活動に専心貢献してきたのだから、君たちも汗水たらしてがむしゃらに、なにも考えずにはたらけ…という恩返しならぬ怨返し。
その仕事がひとや地球に仇なそうとも、がんばることを推奨してきたからこんなんなっちゃったんじゃあないの?
それでいて「今の若い者は…」と、ただただ自分と同じ苦しみに恭順させようとするような、そうでなければ割に合わないとでも言っているかのような、足の先から頭のてっぺんまで利子貨幣経済にどっぷり浸かった恨み節をいつまでも歌っていたら、いつまでも変わりはしない。
こうしてこれまで(資本主義ではなく)アンチ・エイジング・マネー社会を延命し続けてきてしまったのでは?
むしろまともなならず者?
ちなみに、紛争地域の多くは中央銀行のない独裁政権国の周辺です。
ここに先進国が介入するときのお題目はたいてい決まって「平和」と「民主化」じゃない?そして独裁者を抹殺して国内に混乱の種を蒔いて十二分にかき乱して収拾がつかなくなったところで、これまたお決まりの撤退。企業を通してこっそり存分に武器や戦略顧問団は提供いたしますね。
そして中央銀行を認めないと"ならず者国家"だそうで(さてはてメモ帳 Imagine & Think!)す。
ならず者から正常になっていく、ならず者の称号はまともな国の証のようですね。
ならず者にしても悪党にしても、それはいつも"為政者"の物の見方なんですよねぇ~ねぇ楠木さん。
利子貨幣とネズミ講
・生まれ出たら強制加入。退会は許されない。
— たりんこ (@tagishi13) 2016年6月10日
・会員は死亡により減るが誕生により無限連鎖的に補充される。
・加入(適応)が早いほど儲かる。
・下位会員(資本)が多いほど儲かる。
・商材がなく個人間で金銭のやり取りがある。
はたしてこれはねずみ講の説明?信用創造の特徴?ど〜っちだ。
減価処理を従来のように手動で行おうとすれば、その流通を記述するのが面倒だから、手数料や手間賃として貨幣に利子機能を付して使うようになり、また利子貨幣へと回帰してしまうことでしょう。
楽をしたいという助平心と、利息で元手を自動で膨らませて楽をしたいという助平心が小さな手間を惜しんで、ふたたび大きな禍を招いてしまうことでしょう。
あぁ、なんと強力な助平心かな。
助平心の節度を保つためにも、エイジング処理には高速大量データ処理技術が必須となります。
変革の波は確実に近づいている
利子貨幣で儲かるのは銀行(員)ではありません。正確には利子貨幣の通貨発行権を握っている一握りの方々だけです。
現に銀行業務の機械化がすすみ、行員の人員削減が猛スピードですすんでいます。職を失う行員が増えているのですから、行員の利益ではありませんよね?
人件費圧縮で効率を先鋭化していく先にあるのは、さらなるコストカットと収益の自動化システムの強化による権利掌握者の利益だけです。
巷では「イノベーション!イノベーション!」とイノベーション音頭が鳴り止みませんが、そのなかに通貨の性質について謳っているものが1つとしてあるでしょうか?
新商品開発、新技術発明、今までにないマーケティング手法の開拓…およそこのあたりのことばかりではありませんか?
減価貨幣(エイジング・マネー)の発想自体はイノベーションにあたるものではありません。およそ100年ほど前にすでに誕生しており、ここ100年の間には一時期一部地域では使われています。ですからこれをイノベーションと呼ぶのは、エイジング・マネーの国際的な運用段階、その発想ではなく運用にあたったとき銘打たれるものです。
長い歴史のあるものは除き、小さな市町村のお祭りがみな一様に均質化してきているように、革新内容がどれも似たりよったりで革新的に見えないのはわたしが引きこもりの隠遁者だから見えていないだけかい?
起きて見る悪夢。夢を見ないように寝る。
夢物語と笑われるでしょう。でもそう言って笑っておられるあなた方も夢を見てきたのではなかったでしたっけ?
世界恐慌やバブル崩壊、リーマン・ショックなどなど、数々の悪夢を見てきたでしょうに。それとも目覚めていながら見る悪夢は、それが過ぎ去って、また眠りについている間には見ることのないユメマボロシとなってしまうという、夢見のタイミングの逆転した夢物語なのかな?
なぜ起きて見る悪夢は現実として消費するのに、寝て見る夢は夢想として生産しようとしないのでしょう?ひょっとして、悪夢好き?
利子貨幣の見せる夢に関しては、フロイトさんもユングさんもいずれも「これは重患だ」と判断・分析されるのではないでしょうかねぇ?
1374夜『金と魔術』ハンス・クリストフ・ビンスヴァンガー|松岡正剛の千夜千冊
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