地獄をはかる
サルトルさんは地獄とは他者の眼差しだと言います。
ここで言われる「他者」の解釈にはいろいろあるのでしょうが、人生いろいろ、地獄もいろいろあると思うのです。
なんたって閻魔大王さんも地獄の大王さんのひとりであって、地獄も八つほどあるそうなので。残念ながらまだ死んだことがないのでわかりませんけれど…。
天国は地獄?
天国に行きたいですか?
天国がどんなところか存じ上げませんが、わたしには死後に世界がつづくというだけでも地獄のようにかんじられます。
想像するだけで身震いします。
「えっ?まだ続くんですか?勘弁してくださいよ〜。カンダタさんになさったような蜘蛛の糸のようなお慈悲なんかは結構ですから、なんとかなしにしていただけませんか?ねっ、おねがいしますよ〜」…
これは地獄
意識をもったままでまわりには果てしない暇と終わりの見えない退屈の世界も地獄でしょうね〜。
「すみませんがせめて岩をいただけませんか?シジフォスさんにはあげたのにわたしにはくれないというのですか?ねぇー?だれかー?いますかー?いたら返事してくださ〜い。だれもいないの?」…
これも地獄
意識があってまわりにひともいるのだけれど身体が動かないのも地獄でしょうねぇ。記憶によって比較できることができなくなったことをより一層悲壮にさせる。
わたしには潜水服のなかで蝶の夢を見ることはできません。
痴呆症の方々もいつもこわいだろうなぁ。
わたしは知らないわたしを知るひとたちが声をかけてくる。あなたはわたしになにを求めているの?