あめみか

「雨はいつもわたしのみかた。」 … 思想・哲学・世迷言からイラストまで、多岐にわたってたいへんくつに綴っています。

時代が求める新たな経済思想

経済の科学と思想

 現代・既存の経済学でマルクス経済学を分析すればマルクス経済学に分が悪いのは必定。

 しかし経済思想であればどうでしょう?それほど大差ないのではないかとおもわれます。

 

分析する学者。構築する思想家。

 閉塞感漂う昨今において求められているのは経済学より経済思想なのではないでしょうか?

 限界や過剰、飽和や行き詰まりが叫ばれる現代の経済状況の中、経済学で現状をさらに分析したところで既存システムの存続は画策できても抜本的な解決策は見いだせないでしょう。

 

 経済学は学の名を冠する科学です。科学ですからその主なフィールドは実社会にあります。ですから観察や分析には優れていますが、既存システムを超え覆してしまうような思考はあまり得意とするところではないでしょう。

 

 対して経済思想は思想ですから、科学者の目からすればトンデモ科学と映るようなところが多いかもしれませんが、その分先進・画期的なシステムを生み出す思考を得意とするところでしょう。

 

実社会は壮大な実験場

 現代の経済学も経済社会も修正効かないほど歪んで未来も出口も見えないのなら、現代既存の経済システムの枠に収まらない、フレームごと変えてしまう新たなフレームワークを見せる経済思想が求められているのではないでしょうか?

 

 「そんなチャレンジングな試み実社会でできるかぁ~!」と批難されてしまいそうですが、ソ連はどうだったでしょう?EUはどうでしょう?法人に株にBIに為替にカネは?実社会で行われている壮大な実験ではありませんか?これは認められてそれは認められない境界線はどこにあるの?

 

社会に張り出されている求人広告

 すでに勤めに出ておられて生活に追われていますと、そんな一般に"飛んでるトンデモ"なことを真剣に考えることはむずかしいとおもいます。だからニートの方々や学者さんや学生さんなど、実社会からすこし距離のある若者に新たな経済思想を打ち上げていただきたいなあとおもうところです。

 ソーシャルメディアが発達してきて、以前よりも断然だれでも自分の考えを発表できるようになっているのですから、もっとたくさん突拍子もないことを言い出すひとがいてもいいのではないかとおもうのです。なのになぜあまりお見かけしないのでしょう?

 

 社会変革をもたらしてきた偉人って、浮世離れしたひとが多くありませんか?

 マルクスさんは経済学者ではありましたけれども、その生活力を見ますとねえ。

 マルクスさんは経済学者としてより経済思想家としての影響力の方が圧倒的に大きいでしょう。

 

 マルクスさんの『資本論』に限らず、経済関連の古典って、経済学書より経済思想書の方が多いとおもうのです。

 新たな概念を生み出すひとを天才と称する方があるかとおもいますが、それってこういうことなのではないのかな?

 

 今、社会が、そして人類が求めている人材は、経済思想家ではないでしょうか?

 「急募!求む!経済思想家