大きいの分の小さいの
円錐やおうぎ形の中心角や表面積や体積を求めるときには「大きいの分の小さいの」。
「大きいの」は円錐の母線、「小さいの」は円錐の底面の円の半径。
円錐では必ず母線の方が底面の半径より大きくなりますからあまり気にしなくてもいいでしょうけれどもね。
合い言葉は「でっかいの分のちっさいの」です。
それで…
(以下で例示している計算は次の円錐の場合です。)
円錐の側面の弧の長さを求めたい
おうぎ形を円とみたときの円周(母線を半径とする円周)に「大きいの分の小さいの」を掛けます。(単純に底面の円周求めればいいだけですけれどもね)
円錐の側面積を求めたい
おうぎ形を円とみたときの面積(母線を半径とする円の面積)に「大きいの分の小さいの」を掛けます。(母線×底面の半径×円周率でもいいですけれども、いろいろ覚えるのめんどうでしょ?)
円錐の側面の中心角を求めたい
360°に「大きいの分の小さいの」を掛けます。(例がよくなかったです…)
教科書に載っていた解き方ですと、いずれも側面積と底面積の割合を求めさせていてわずらわしく、計算量がおおくなってめんどうですが、これなら暗算できますし、使い勝手がよいのではないかとおもいます。
でっかいの分のちっさいの(からパイとって)を半分
応用で、こんなことも考えてみました。たとえばこんな図が提示されたとして…
無理矢理円錐だったら…と考えると、弧の長さからπとって半分にすれば底面の半径になりますので、これでさきほどのように面積や中心角を求めてみます。
合い言葉は「大きいの分の小さいの(からπとったの)の半分」です。
おうぎ形の面積を求めたい
おうぎ形を円とみたときの面積に「でっかいの分のちっさいの」を掛けます。(おうぎ形の半径×底面の半径×πでいいんですけどね。)
おうぎ形の中心角を求めたい
360°に「でっかいの分のちっさいの」を掛けます。
なんでもそうですが、覚えるよりも理解する方がいいんですけれどね。理解できればどうとでもなりますからねぇ。
目論見
学生時代の物理の先生はオイラーの公式を愛するスラーッではなくガリッと背の高い、眼光鋭く足早に歩く方で、見た目通り厳しく、手をあげるということはありませんでしたが、ホワイトノイズが聞こえるほど空気がピーンッと張りつめて、それはそれはこわぁ~て、こわぁ~て…。
あるとき「テイラー展開せぇ。」とのお達しが下り、みなまごついてると…「公式なんか覚えんでえぇんや。ほれっ、こうしてったらでけるやろ。公式なんか覚えんでも1つずつ書いてったらいいんや。きみらぁは書かなすぎるっ。ほれっ、書いてみぃ。どうしたん?はよせぇ。」
あぁ~こわかったぁ。
オイラーもテイラーも身につきませんでしたが、レオンハルトって響きがカッコイイということと、理解することの大切さは学べたとおもいます。できのわるい学生ですみませんでした…。これじゃあ、あの子に大きな顔できないかぁ…。
あの子の目の前で暗算で解いてスゴイとおもわせてやりましょうかねぇ。「調子のってるぅ」とか、小憎ったらしいしょうもない返しをされそうですけれども。
「手がかかる方がかわいいでしょ?」って、そうおもわない、ただただ煩わしいとしかおもわないひとも世の中にはいるの。
きっと先生もそうおもっていたのでしょうねぇ。あのころ。
こちらもいかが?