↑というタイトルを目にして思い出しました。
校長のなが~いおはなし。
いつもよりさらに長い先生方の話がつづいたそのトドメ。
長い話の代名詞と言えばこの方、大ボスの校長先生登場。
今日も始まる修行時間。
その第一声。
「長い話をします。」
わざわざのご報告いたみいります。
隠しきれずに洩れ漂う倦怠感。
そんな声にならないざわめきのする重苦しい沈黙が覚悟に変わっていく直前の第二声。
…
「おわります。」
…
ほんとうに終わった。
校長史上最速のスピーチ。
校長の伏線回収。
卒業式が終わり教室に引き上げて担任から配られた箱。
なかには校長先生が描いた校舎を取り込んだ故郷の絵。
ひとりひとり異なる視点の異なる絵。
色紙に描いて額におさまっていました。
何百枚も描いた手間もそうですが、その費用もなかなかにかかったこととおもいます。
ときおり窓の外を覗いてみると、校舎の屋根の上に目をうつすと、土手の先を眺めていたら、なんの視察か書き物をしていた姿。
そのときは画材道具は手にしていなかったので色はあとで塗っていたのでしょう。
あの姿はこの日のためだったのね。
すらっと背が高く優雅な身のこなしというよりはご高齢で動きはゆっくりしていましたが、アクティブだったのだとおもいます。
それから何年もしてから耳にしたのですが、校長はそのあたり一帯の教育者のなかでも「仏の…」という異名をとるほどの人格者で通っていたようです。
先ほどの校長もそうですが、わたしは先生に恵まれていたようです。
ただ…「岡」の字の先生、「岡」の字のつく年上の男性とはおおむねそりが合いませんでした。
外出することもひとに会うこともすくなくなり、年も年ですから逢っても年下ばかり。年上は亡くなりだしていますので、一安心といえば人安心となってまいりました。