美のエスペラント(共通言語)
ガラスの中の伝統
NHK『SWITCHインタビュー達人達』の土田康彦(ガラス作家)さんと小山進(パティシエ)さんの回で、土田さんが「窯の火が1200年間消えたことがない」とおっしゃっていました。
これを聞いたとき反射的におもったことがあるのですが、予測できますか?
おそらくそれ正解です。
正解は「空海さんの消えずの火」でしたぁ。
ほんの2・3日前にガラスと時間のあつみについてちょっとふれたばかりでのガラス作家さんの登場で、なんと(わたしには)タイムリーなんでしょうと、すこし縁といいますかタイミングのよさを微笑ましくおもわれました。
いまの気泡っていうのはムラノ島の空気が あの気泡の中に もう永遠に何世紀も何世紀も何世紀も あのガラスとガラスの間に もう挟み込まれて永遠に抜けることがない
ともおっしゃっていて、時間にもふれていたのです。
一日限りの芸術
対して小山さんは
僕らも空気は入れるけど けっこう鮮度一日の空気が多いですからね ロールケーキなんか一日の空気やけどぉ これ永遠の空気ですよね 今度からなんかいろんな作品の空気ってこれいつの空気やったんか見ないとですね
とおっしゃっています。
料理人の方は作品が一日と残らないのに、そこに丁寧な仕事をされているところに感心します。
美食といわれる美の芸術。
食に関心があまりないのですが、いつかちょっと考えてみたいところです。
また土田さんですが
どこの国で生きているか もしくは何人として生きているかというよりも 何語を用いて生活しているかということのほうが大切じゃないか(略)それをガラス化する
芸術も言葉から成るということもそうですが、それを言語化できているということに感心させられました。
さいごに気になったのは、ノートに記されていた図。
あれはもしかして…。
書かれている語は違うようでしたが(よく見えませんでした)、あれだとすると上の言葉ともつながって粋ですねぇ。