記憶のまどろみ
「マジカルナンバー(マジックナンバー)7」と言われますが、数字も事象も七つも覚えきらないことの方が多いです。
いくつかのことを覚えておこうと思ったら、わたしはそれそのものを覚えておくのではなく、覚えておこうとする事物がいくつあるのか、その数だけを覚えておくようにしています。
それで忘れてしまうこともありますが、数だけ覚えておけばいくつ忘れたのかということだけは明確にわかりますでしょ?
独断スープレックス
わたしは頭の回転が遅く咀嚼に時間がかかりますので一旦受け入れます。
そうして相手は肯定的に受け止められたとおもってその日はお別れします。
そして数日後おなじ話題になったとき、前回と異なりなぜかわたしの食いつきがよくない。
先日話を聞いているときに無意識のうちに違和感の種はまかれていて、後になって遅咲きの花を咲かせるものですから、そのときになっていよいよ灰汁の脳細胞が稼働し始めて批判の土壌に根を張り出します。
相手からすれば迷惑な話で、前に会ったときとは感じが違うので、「あのときなにか悪いこと言ったかな?」と不安感を抱かせ戸惑わせてしまうことたびたび…。
自身では「意見がかわったのではなく状況がかわった」の範疇にはいるとみなしてしまっているのです。
ナント時間差コンプレックス
頭の回転が遅いのは今にはじまったことではなく、若い頃からその気がありまして、たとえば英単語を覚えようと何度も書きなぐった翌日、なんの拍子かポッと頭に違和感が芽ばえ、前日いくつも書いた単語のなかでも1つだけ、なぜかその単語だけが気になり出す。
そうして探ってみますとeが抜けていたといったような具合です。
こんな調子なものですから、いつも試験には間に合いません。
わたしが「議論」や「討論」という言葉からなにか脅迫めいた響きを汲み取ってしまうのは、おそらく即応困難なこのような特質からくる劣等感、あるいはコンプレックスといったようなものがあるからだとおもわれます。