あめみか

「雨はいつもわたしのみかた。」 … 思想・哲学・世迷言からイラストまで、多岐にわたってたいへんくつに綴っています。

侘ビ寂ビ

ホンモノを越える想像色

 『世界ふしぎ発見!』の「30周年直前ミステリー大挑戦!世界三大ミュージアム発 最新ナゾ解きの旅スペシャル」において、ブリンクマンさんの研究から古代ギリシャの大理石の彫像は色鮮やかに着色されていたということが紹介されていました。アメリカのナッシュビルにつくられたレプリカの等身大パルテノン神殿

 そのときブリンクマンさんは「なぜ色を塗ったのか…」と、ネガティブな意味合いでつぶやいていたとおもいます。

 

 さらに研究からパルテノン神殿も着色されていたことがわかり、番組ではプロジェクションマッピングを用いて再現されました。

 

 「わぁ~きれい!」とおもわれた方は多いかとおもいます。が、わたしは…。

 「なぜ塗っちゃったかなぁ…虚栄心裏目に出てないかなぁ」という感想をもちました。

Reading Egyptian Texts 古代エジプト資料館 - 西村洋子の雑記帳

ギリシャの神々は極彩色だった

 

色彩豊かでも豊かに感じないこともある

 兵馬俑も彩色されていたそうですが、こちらも色がない方が好みです。

 パルテノンの彩色に比べればだいぶ受け入れられますが。兵馬俑の兵士たちの像

兵馬俑 - Wikipedia

この人が、兵馬俑を発見した - SWI swissinfo.ch

 

 久能山東照宮など数々のお宮さんの塗り替えが行われますが、その色というか色調がわたしにはあまりにも強くて、荘厳よりけばけばしさが先にきてしまいます。

日光東照宮の極彩色の施された壁一面の一枚板の透かし彫り

 ただしかし、当時の方がみれば天国と見紛うばかりのアミューズメントパークのように眼前に展開されていたことでしょう。

 

 神社仏閣は昔のテーマパークで、山門や仏像などはエンターテインメントだというようなことをどなたかおっしゃていたとおもいます。

 

 滅びの美というのか、わ美・さ美好みなせいか、みずからも朽ちかけているせいか、大理石も俑もパルテノン神殿もお宮さんも、地の色、極彩色の方が数寄です。

天海 - Wikipedia

 

 ほんものはよりすばらしいとおもうところですが、そうではないものもあるのですねぇ。と勉強になりました。

色彩論

色彩論

  • 作者: J.W.V.ゲーテ,Johann Wolfgang Von Goethe,木村直司
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2001/03
 

 

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