無色単色
国民の総意や民意というときの変域はどこからどこまでなのでしょうか?
洗濯後の着色
当選したとしても反対票を投じたひともすくなからずいるわけですし、賛成票を投じたひとのなかにもある政策には賛成だけど、ある政策には反対だというひともあるでしょう。
富裕者と貧困者におけるお金に対する意識の隔たりや経済格差。
性差や扶養家族の有無。
地域ごとの有権者数や当選者数の隔たりによる一票の格差。
各自が投じる一票は属性をもった、色をもった一票です。
でもそれが投じられるとドラムのなかで漂白されて無色の一票になります。
そんな無色の一票が集計されると染色されて色がつきます。
当選者が政策を実行するころには濃く鮮やかな単色です。
アンバランスなジェンガ
少子高齢化がすすむ先進国の壺型の人口構成では高齢者に、発展途上国のような富士山型では若年者の意見が民意となりやすいしくみ。
ひとはおおむね利己主義だから、現行の選挙制度では人口構成比の高い世代の民意が反映されるのは当然のこと。
それが公平公正とか妥当不当とか改善改悪とか未来世代や国をおもっているとかいないとか…そんなこととは関係なしの民主的な選挙で代議士が決まり国政が動きます。
日本のように少子高齢化、さらには超高齢化、ハイパー高齢化をむかえる社会においては人口構成による世代間格差がますます広がる一方でしょう。
ジェンガの染色技法
世代間格差を是正しようと一票の価値を操作すれば異なるかたちの一票の格差が生じて、一票から個性や属性を剥ぎ取ったままでは溝は埋まらないだろうし…。
どうしたら公平を攻勢にだせるのでしょうか?
さまざまな格差を狭められる至高の選挙制度が慈雨のように優しく降って湧いてこないかなぁ~。
選挙制度の模索は新しい染色技法の探求。
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