感性というのは人それぞれ異なるもので、おもしろいと感じる方がいる一方でおもしろくないと感じる方もいらっしゃいます。
それはいわゆる巨匠といわれる方々の作品であってもその例に漏れないのです。
今回は巨匠の作品を含めて、わたしの苦手な映画を数本あげてみます。
青春群像
物語クライマックスになってやっっっとこファウスト(フランコ・ファブリーツィ)に更生の兆しが見えて終わるのですが…だからって許さねぇ~かんなっ!
荒鷲の翼
技術将校カースン(ダン・デイリー)の立ち回りが唯一の救いだったかな?
ドノバン珊瑚礁
どうもジョン・フォードとジョン・ウェイン往年のゴールデンコンビ黄昏時の映画は苦手です。
なぜそこで殴り合わなければならないのか?別に理由なくてもいいんですよ。不条理なシーンや映画が苦手ということではありませんから。
たとえばDr.パルナサスの鏡、カフカの「城」、ソウ、キューブ、鮫肌男と桃尻女などは好きですし(でもナイスの森 The First Contactやイン・ザ・プールはやや苦手です)。
でもねぇそのドタバタ殴り合いおもしろい?
このようなシーンがおもしろいと受け入れられていたり、このような映画がコメディに分類されていた国や時代がおぞましい。他国を野蛮と罵り文化を与え文明化するとのたまうより野蛮な国だったじゃない。と、どうしてもおもってしまうのです。
KAZUMA≒AMUZAK
こんなことを申しましてはまことに失礼ながら、これまで見てきた映画のなかでもっともアレだったのがこちら…だとおもいます。記憶が定かではないのですが、記憶通りだとしたら最後まで見通すの苦痛だったぁ〜。
ガス燈
こちらはおすすめしない映画ということではなく、感情をひどくゆさぶられていらいら苦しくなってしまう、そんな意味でよい映画です。
総じて往年の映画はよくもわるくも(たいていわるく)展開がのんびりしています。
ほとんど見ないのですが昨今のアクション映画は格闘シーンがあまりにはやくカット割り多すぎてなにがなんだかよくわかりません。ハード・ターゲットのようにスロー再生していただけると見やすく印象にも残しやすいと思うのですけれどもねぇ。
それに音ね。昔の時代劇では刀を打ち合ったときに音のせてなかったのですが、今では「がきーん」。効果音のせるのはいいですけれどもなんであの音。日本刀がぶつかっているのになんで西洋の剣がぶつかったときのような「ばぃ~ん」て音なの?それなら音のせないでほしいわぁ。
さらにさらに。邦画の難点。効果音は大きく会話の声がちっさい。聞こえないわ。会話の音量にボリューム合わせるとドアの開閉音なんかが不自然なほど大きくなるし、効果音に合わせればやっぱり会話が聞き取れないし、見せることへの配慮の割に聞かせることへの配慮が足りないのではないかとおもうのですよ。
ストーリーが追えないのではなくって聞こえないです。
吹き替えって大事ぃと痛感させられたのが、エレクトリック・ミスト。それほどひどい内容ではないですが、いかんせん吹き替えが…。吹き替えひとつでこれほど損なってしまうの!と、たしかめてみたい方にはうってつけです。
文句で終わるのもすっきりしないので、このカメラワークおっしゃれーとおもったものを1つ。
これは映画ではないんですが、いや、これは映画といってしまってもいいでしょう。ボンッ。名探偵ポワロ。吹き替えもストーリーもいい。そしてれいのカメラワークの件ですが、シリーズのなかでもとくに名探偵ポワロ「五匹の子豚」。
1シーンあげるなら前半駅構内で5人の登場人物を紹介するところ。ほんとオシャレ。ひとによっては鼻につくと感じてしまうシークエンスかもしれませんが、あの見せ方わたしはすき。
と、こんなところで前半の毒気をちょっとは中和できたかな?
それでは、さよなら、さよなら、さよなら。
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