あめみか

「雨はいつもわたしのみかた。」 … 思想・哲学・世迷言からイラストまで、多岐にわたってたいへんくつに綴っています。

40代はズルい?


メシアな40代?ユダも40代?

 もう3ヶ月たつでしょうか、マイナス金利となり通り過ぎる会話の中に「今の40代はいいわねぇ」と耳にしたのは。

 その前にも2度ほど「40代はずるい」という言葉を耳にしました。

 

 ほんとうにそうなのか?ちょっと調べてみようとなにもせぬままはや3ヶ月。

 そろそろなにかしないと「あれから40年」も到底もちはしませんけれども、そのままになってしまいそうなのでちょっと重い腰を浮かせてみました。

 

40代がずるいと言われるところ

 「40代」と一括りにしてしまうのは乱暴な言いではありますが、そう括るにはそう見られるなにかがあるのだろうと、世代間意識や一般的な世代別の見られ方について調べてみました。

 すると1965~1969年生まれ(46~50歳)の現代の40代は「バブル世代」にあたるそうです。

世代 - Wikipedia

 

 この世代の方々が中高生の頃、校内暴力の発生件数が戦後最大を記録し、就職する頃には折よくバブル景気が到来。

 就職先に困らず、社会人となってからも羽振りよく連日踊り明かし、バブルも弾け家庭をもちはじめ落ち着いていくのかとおもわれましたが…。

 バブル世代と重なるところで1961~1970年生まれ(45~56歳)の「新人類世代」は1987~2004年生まれ(11~26歳)の「ゆとり世代」の親世代にあたり、悪名高きモンスターペアレントを数多く輩出した世代でもあります。

 

抑圧者の主張

 「40代はずるい」という言葉とすれ違ったのは飲食店であったり病院の待合室であったりテレビの中の街頭インタビューだったりとさまざまなところではありましたが、そう発する方々は一様に、おそらくバブル世代の一世代上にあたる50代半ばから60代はじめの世代の方とお見受けいたしました。

 

 50代の方々は40代の方々と接する機会が多いというのもありましょう、バブル期にはすでに家庭をもっておられて不動産投機など無茶ができず遊び回ることもできなかったという嫉妬心もあるのかもしれません。

 

 それに1971~1974年生まれ(41~44歳)は「団塊ジュニア世代」にあたり、その名の通りこの世代の親世代は1947~1949年生まれ(66~68歳)の「団塊の世代」、数で制せられすこし窮屈な思いを感じているのかもしれません。

 

 1950~1964年生まれ(51~65歳)は「しらけ世代」、1951~1960年生まれ(55~64歳)は「断層の世代」と「団塊」に挟まれた世代の呼称が精彩を欠いているのも、それを物語っているかのようです。

 

 学生の頃にはやんちゃして、就職してからも好き放題、子どもを甘やかして他人のせいにし、バブルでいい思いをして、景気が悪くなれば社会保障をもとめて、子ども手当やら子どもの医療費やら給食費は国がだすべきだとのたまい払わせ、マイナス金利でひとによっては借り換えで住宅ローンが700・800万減額できる…こんなおいしい世代ってある?

 「団塊」にはさまれた世代からすればちょうど子どもの手当も出ず、年金が期待できず、払うばかりで実入りがないから「40代はずるい」と思うのも無理からぬところがあるのかもしれませんね。

 

 これは「40代ずるい」バイアスをかけた見方で、通り過ぎた声を集積したものであって、わたしの見方ではありませんよ。

 

40代援護射撃

 40代といってもバブルの崩壊した40代前半と後半では異なりますし、学校は荒れましたけれども受験戦争の加熱でこどもが消耗していたのもこの世代。

 就職したのはいいものの、社会通念を読み取れず、またそれを聞く耳を持たなかったということもありますが、教育する者もなく、バブル崩壊後の不景気の中、中間管理職となり上からは叩かれ下からも突き上げられ、それでもどうしたらいいのかわからずうろたえるばかりで状況は悪くなるばかり。

 

 そもそも都市部の土地や株を動かしていた一部のひとだけがバブルの恩恵に浴していたのに「バブル世代」と括られる。

 

 バブルの恩恵を受けたひとの割合が1割に満たないとしても分母の違いで大きく異なります。たとえば日本の1億2千万人の1割は1200万人、中国13億人の1割は1億3千万人。一部を見て、分子だけに着目して「バブル世代」と呼んでしまっているところもあるでしょう。

 

 バブルは恩恵だけではなくその後、災禍をもたらしどん底に突き落とされた者も多く、職場や家庭で居場所を失い自殺者も多くだしました。

 浮き沈みの激しい、それほど幸運な世代なのかなぁとおもわれる世代が40代ではないでしょうか?

 

 だとしても、借金で首が回らず700・800万が死活問題となっている方もあるかとおもうと、やっぱりずるいのかな?これは個人を超えた時流や仕組みによるものですけれども、労働に関係なく大きく損得勘定が異なり、損益分岐点が動き、世代会計を生むカネの仕組みって…

 

 それにバブル期に経済メタメタにしておいて、今現在しれっと重鎮の座に落ち着いている経済学者のお歴々には50代後半から60代の方が多くましましておられるように見受けられるのはわたしの錯覚でしょうか?

 

バブル世代の40代。その子息のゆとり世代の20代のもつ突破力によせて

 『オイコノミア』で世代別意識調査をしたところ、40代は際立って楽観的で「なんとかなる」とおもっている世代のようだということが示されていました。

 バブル世代の子息、ゆとり世代もどちらかというと空気がよめない、ひとにあわせられないという特徴がありそうですが、このような特徴が長年に渡り固着した意識を打破する力になるのではないかとおもうのです。

 もし社会意識の大きな変革が起きるのであれば、またそれを起こせるのは、40代あるいはそのご子息世代なのではないかとおもったりします。

 

オイコノミア「世代の“格差”ってどういうこと?」(後編)

 

 IT化により若い起業家や社長が増えてきていますし、就労人口で見るとバブル世代が多くこれから、あるいは今、もっとも労働環境に影響力をもち左右する世代なのではないかとおもいます。

 ここで40代が大変革を起こしたら評価が一変するとおもうのです。

 

 一部の小学校で「将来の夢」についてアンケートをとったところYoutuberがランクインし、中高生はカップル写真をSNSにアップするという明かすことに抵抗感のうすい感覚。

 

 モンスターペアレントというのは過剰な愛情表現のあらわれだとおもいますので親子仲はよいのではないかとおもうのです。その仲のよい40代と20代、バブル世代とゆとり世代が手を組んで社会を牽引していくことを想像すると、この世の終わりと思ってしまう方もおられるでしょうけれども、既存の経済システムの存続ではなく、経済システムの一新を画するのなら、年寄りが呆れるような発想でちょうどいいのかもしれません。

 

 ただここでまたコケた日には「滅びの世代」と命名されてしまいそうですけれども…。

 どうか40代がメシアとなりますように。

 どうか20代がユダとなりませぬように。

 

ユダは救われるか――カール・バルト 『イスカリオテのユダ』考察

 

 イエスさんは35才頃に亡くなり40に達しませんでした。

 ユダさんもおそらく40にみたなかったと思います。

 ユダさんが不惑40を超えていたのなら銀貨に惑わされずイエスさんはもう少しながく生きたのかもしれません。

 そしてもしイエスさんが40を超えて生きておられたらもう少し争いの少ない宗教になっていたかもしれません。