あめみか

「雨はいつもわたしのみかた。」 … 思想・哲学・世迷言からイラストまで、多岐にわたってたいへんくつに綴っています。

言葉の出自 ことばのうまれるとき

言葉の出生歴

 

 周囲からわたしは理屈っぽいと思われていますが、だいぶ感情的だと自分では思っています。

 また、どちらかといえば怒りっぽいとおもっているのですけれども「全然怒らないねえ」と。

 

言葉が遠くからやってきた

 思考作法に変遷はございますが、こちらも感情的。

 若い頃は「なにを言おうか?」「なにを言ったらいいのか?」の前に勝手に二文字の漢字が浮かんできました。

 普段から常にということではないですが、「これについて考えよう」と意思すると、頭の中の暗い背景の中から白い文字が遠くからやってきて、その二文字を読むと文章が展開するような感じで。

 考えているのでしょうけれども考えてはいないのです。ただそこにあるだけですから。しかもそれがうまくあてはまる。

 問題を入れてあげると自動販売機のように言葉が返ってくるのでなかなか楽しめました。これが離人症傾向がなくなってくるとともにいつしかなくなり、以来、文章でやってくるようになりました。

ヘレナ・P・ブラヴァツキー - Wikipedia

オートマティスム - Wikipedia

(↑こんなリンクを張るとすこし香ばしく感じる方がでてくるかな?)

 

 言葉がやってくるのが時と場所を選ばなくなり、問題を入れてもすぐに反応しないことの方が多くなりました。

 これについて考えようと思って頭をひねってもなかなか思いつかないようなときも、反対に反射的にすぐに思い浮かぶときも、文章のやってき方はだいたいおなじです。

 文章がやってくるといっても、パッ!と文章のすべてを瞬時に理解するという感じではなくて、全文やってきて解はもうすでに出ていることはわかっているのですが、なぜか順番に読み進めていかないと理解できない、わかっているのに、わかっていることもわかっているのにわからない、テープライターに書かれた文字を読み進めていくような感じ。わからないですよね…。

 

 みなさんの言葉はどのように生まれているのでしょう?

小説作法

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  • 作者: 永井荷風
  • 発売日: 2012/09/14
  • メディア: Kindle版
 
書くことについて

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  • 作者: スティーヴンキング,田村義進
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言葉を食べる生物

 …と、ここまで書き終えたとき『SWITCHインタビュー達人達』「厚切りジェイソン×金田一秀穂」の回で以下のようなやりとりが聞こえてきたわけです。

(J:厚切りジェイソンさん、K:金田一秀穂さん)

J「自分の考えを伝えるためには結局言葉を通すんですよね。」

K「それから、自分の考えを作ることがまず言葉で作るわけですよね。」

J「あっ!そうなんですか。頭の中で言葉で考えてるんですか。」

K「と、思いますよ。頭の中に言葉があるんですよ。で、頭の中の言葉でこうぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃって。」

J「僕はねえ、それぇ賛成しきれないんですよ。僕はとくにもの覚えるときは、なんか言葉にできないんですよ。なんだかんだのイメージか、なんかまわっているようなものがあるんですけど、それ言葉じゃないですね。」

 言葉が先行しない思考があるんですねぇ。

 

 番組の中で「そうそう」と共感したのが、金田一さんの「それは結局、僕らは「刺身」という言葉を食べている。」や「つまり僕らは言葉で考えて言葉で感じている。」という言葉です。