読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

あめみか

「雨はいつもわたしのみかた。」 … 思想・哲学・世迷言からイラストまで、多岐にわたってたいへんくつに綴っています。

車社会の未来予想図

経済 経済-産業

現代の車社会

車偏重

 世界の機械産業は自動車産業に偏りすぎているような気がします。

 特定品目に限定したデータを示されるとき、決まって自動車の販売台数や年度比、月別生産台数など。このデータをもとに景気後退だとか輸出力低下みたいなこと言っちゃって…。

 

 正直、現行の自動車産業が在りし日のような普及率にまで大躍進・超回復するなんてことはないとおもうのです。

 

あの日のデジャヴ

 この世相がわたしにはエネルギー革命がおきて炭坑が閉鎖されていった頃と重なって見えるのです。

 石炭需要が減少していくなか、産業や生活を守るために炭坑閉鎖に反対する。

 

 当事者にしてみれば災難ですが、数年前から毛色が変わっていくのがみえていて、降って湧いた青天の霹靂と言うほどの急変ではなかったですし、ベンサムさんの功利主義(最大多数の最大幸福)ではありませんが、費用・効率・環境・安全などの面からいって、当然の時代の趨勢、抗うべくもなく…。

 

傾車社会の斜陽

 エネルギー革命期の炭坑と現代の自動車産業とでは、ここだけはどうも重ならないなぁとみえるのが、国の立ち位置です。

 炭坑閉鎖の時勢には、利潤を求める企業側・オーナーサイドのはたらきかけもさることながら、国もそちらに舵を切りました。

 

 対して自動車産業では、企業側も国も率先して冷え込む国内需要はそこそこに輸出に力を入れてなんとかこの柱が倒れないように補強しています。

 

 海辺での棒取り。

 いつか柱は倒れます。

 ひとが手をくださなくとも、潮が満ちて柱は波に飲み込まれるでしょう。

 波打ち際からだいぶ隔たった公園の砂場だったとしても、風が吹いていますから…自然にはかないません。

自動車の社会的費用

自動車の社会的費用

  • 作者: 宇沢弘文
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1974/06/20
  • 購入: 11人 クリック: 145回
 

 

寅さん頼み

 資本主義社会の敷衍によって分業・産業・都市化の進展とともに交通網が整備されていった結果、都市が増えて自動車需要が減り、ますます減っていく交通網が未整備な地方でしか自動車需要がないような現状で、自動車需要を無理矢理にでも維持することに、産業の延命と悪あがき以外にどのような意味があるのでしょうか?

 

 たしかに自動車産業は今や世界的な巨大産業で、元請け下請けを取り囲み、堅固な城郭・城下町を形成しているので、経済に与える影響は測り知れません。

 ですから産業の維持は経済の維持でもあるから守らなければならないという使命感もあるでしょうが、それなら経済から見直す必要があるのでしょう。

男はつらいよ

男はつらいよ リマスター版プレミアム全巻ボックス コンパクト仕様<全53枚組>

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 2008/10/29
  • メディア: DVD
 

 

血行不良

 勝手な持論(持論は勝手なものですが…)ですが、交通渋滞は経済渋滞だとおもっています。

 また、流通路がないというのは深刻な渋滞が無休で起きているようなものだとおもいます。

 

 交通渋滞は流通(ロジスティクス、飛躍してアルゴリズムといってしまってもいいかもしれませんが)・運搬渋滞であり、見た目通り人体でいえば血液循環不良ですから経済停滞につながっているとおもうからです。

幕府の政治 日本の歴史 雑学の世界 娘への遺言

 

これからの車社会

遅い車?

 車社会の未来をおもうと自動車需要が増加するとはわたしには想像できません。

 

 バック・トゥ・ザ・フューチャーⅡで描かれた時代を追い抜きはしましたが、車はいまだ飛び交ってはいません。あれほどの省エネもできていません。

 

 10年か20年ほど前だったでしょうか、テレビで車線を利用した車の自動運転技術が紹介されていました。

 

 そして数年後にはGPSを利用した自動運転車が販売されます。

 

 電気自動車や自動運転車などの先駆的な自動車の登場による自動車購入台数の増加がみられるという社会は、そろそろかげりをみせてくるとおもうのです。

イーロン・マスク 未来を創る男

イーロン・マスク 未来を創る男

  • 作者: アシュリー・バンス,斎藤栄一郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/09/16
 

 

 自動車産業偏重なわりに、人工知能の技術革新にくらべて、あんがい車技術の進展は遅いのではないかと…自動車は古参の分野で人工知能は新分野ということもあるでしょうけれど…そんなことない?

 

自家用車のその後…?

 法整備は常に技術のだいぶ後ろからやってくるのですが、自動運転が一般化して全車オンライン化あるいは相互通信化されたとすると、個人が車を所有する意味が所有欲を満たすといったようなこと以外にはなくなるでしょう。

 

 渋滞も信号機も横断歩道も制限速度も免許も駐車場も電車もハイヤーも…移動運搬に関するあらゆるものが必要なくなっていくとおもうのです。

 

未来は公用車?

 どこかに行こうとおもったとき、自宅でボタンを押すと車が玄関前に来まして、あとは目的地を指示するだけ。

 カーシェアリングのようなものです。

 

 燃料補給はコンピュータの自己判断・自己制御。

 

 急停車などはありませんから車内を部屋のようにして、部屋にいるように動き回ることもできます。

 

 犯罪者の逃走経路が狭まりますが、マイナンバーなんかとくっついて走行距離やら行動履歴やらの個人情報が国の一元管理になるとか…そんなようなところはよくよく慎重に考えないといけないところでしょう。

 

マインド・シフトの交通渋滞

 渋滞なく最高速度のノンストップでひとが運転することなく事故なく目的地に行けるように40年後ぐらいにはなっているとおもうのです。(そもそもその頃には目的地に行くことが目的ではなくなっているかもしれませんが…)

 

 40年と見積もったのは、新しい交通網の構想と技術革新に5年。

 

 年間生産台数が一定に保たれて各社間の競争がなくなり産業を統合したいところですが、主導権を誰が握るかで対立して競争が維持されて、それに加えて電車廃止もともなえば40年。

 

 新しい交通網構想を打ち出す政治家が出馬しても組織票の前に敗れて遅々としてすすまず20年。

 

 そんなことをしている間に小国発展途上国での実験が成功して台頭してくるのとは対照的に、自動車産業が疲弊して、やっと構想がすすみ出すのに10年。

 

 法整備に10年。

 環境整備に20年。

 平行して話がすすめられるものもあるでしょうから、ざっと40年。

 

 技術はとうに間に合っていても、実現させるまでに個人の欲が弊害となるでしょう。

 

渋滞の元凶

 渋滞学が確立されてきたのに、いまだにマヌケなタイミングの信号機がおおすぎます。交通事故を本気で減らそうと考えているなら自動ブレーキ装置全車搭載。

 直接交通に関係することではなく、ただ言いたいだけなのですが…無電柱化しませんか?

渋滞学

渋滞学

 

 

意識の交通整理

 どれもこれも個人の利権からまりすぎっ。

 「安全・安心・環境・効率…」どれだけ美辞麗句ならべたてても、なんだかんだいってとどのつまりぜ~んぶコスト、お金の問題。

 

 そんなおとながこどもに「これからはきみたちの世界です」だとか「夢をもちなさい」だとか「道徳」だとか、どの口が言っているのか。

 

 立つ鳥跡を濁さず。

 せめてじぶんたちの尻ぬぐいぐらいはわたしたちでしておきませんか?でないと子どもたちにも鳥にも歴史を振り返って嘲笑されてしまいますよ。

 

原因はわかっても解消されない渋滞

 それほど遠くない将来。自動車や自動車産業は急変し、そのあり方を問われて変革に迫られることでしょう。

 そしてそれでも自動車産業に頼り続ける国は衰退していくでしょう。

 

 人類は定住革命、易姓革命、[国名]革命、産業革命、エネルギー革命、さまざまな革命を経てきましたが、早晩、運搬革命とも交通革命とも呼ばれうる革命が起きるのではないでしょうか?

 

 という未来予想図でしたー。

 

 おしまい。おそまつさまでした。

 

こちらもいかが?