円山応挙さんが初ではないにしても、画家が人物画から足を奪うことで幽霊になった。
幽霊が人間になるのに足りないのは足。
足を得るのに必要なのは自分を生んだ画家。
マリオネットがみずから糸を断ち切ることで人間になった。
人間がマリオネットになるのに足りないのは糸。
糸を括りつけるのに必要なのは意思。
糸の切れた幽霊はさまよい。
足のないマリオネットは打ち捨てられる。
幽霊は幸せを知っているかもしれない。
マリオネットは幸せを知ることはない。不幸も。
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