八百万の施設
お見舞いで痴呆症の方々の施設にいくとたびたび思うことがあります。
「ここは聖者の園だなぁ。」
修行の完成者
若い方もおられますが多くはお年をめした方々で百歳をこえるかたもおられます。
この方々はたくさんのことを知り、たくさんのことを経験してきましたが、それとは無関係に自分ではできないことの方が今では多いのですが、それでも生きておられます。
そのお姿が修行を完成された聖者と重なってみえることがあるのです。
そりゃぁたしかに「それちょうだーい。なんでわたしにはくれないの〜?死にた〜い。殺される〜。殺して〜。」などの言葉や延々と繰り返されるひとつの動作などが見られますよ。
でもそのほとんどが無意識なわけで反応に近いものだと思うのです。
聖者の楽園
ちなみにこちらの施設はニュースで取り上げられているような施設とは対称的で、職員のみなさま全員がとても献身的で、たくさんいる入居者の名前をはじめ、それぞれの方とお話された会話の内容までよく覚えていて話し相手になってくれています。
どんなに手がかかっても拘束することなく(以前のところではほとんど寝たきりの状態ですが徘徊しようとするのでベットから落ちないように拘束されていました。また胃瘻をするかどうかを決めなければならないほど衰弱してしまったのですが、施設をうつってからは車いすなしで歩けるほど回復しました。いまはさすがに筋力が衰えてしまって歩けませんが)、こちらがみていただいているのに訪問時や退出時には「ありがとうございます。」だなんていっていただいて、「そんな、いつもいつもこちらこそありがとうございます。」それはもう、とてもとてもすばらしいところです。
人手が足りずあまりに忙しすぎてすこしだけイラッとされることもありますが、それで手を挙げたり声をあららげることもせず、ほんとにもう職員の方々も聖者です。
わたしになにかあったときにはここにいれていただいて聖者の一員に加えてほしいと望むほどです。
Dixieland Jazz: This was the Jazz Age
- アーティスト: Louis Armstrong,Johnny Dodds,Eddie Condon,Sidney Bechet,Jack Teagarden,Jimmie Noone
- 出版社/メーカー: Membran
- 発売日: 2006/09/15
- メディア: CD
楽園の主
めずらしくきょうだいもお見舞いにいくというので一緒にいったとき、ふと窓の外をみるとワシ?
大きな鷲のような鳥がいました。
出てきてもおかしくないようなところですが、おどろきました〜。
それに気づいているのはわたしたち二人だけ。
そのうち大きな翼の思いの外あまりにもゆっくりなはばたきでフワッと浮かび上がったかとおもったら、民家の三角屋根のちょうど先端にしずかに降り立ち、さながらガーゴイルの彫像のようでした。
二人してすこし興奮してみていたのですが、まわりはだれもみようとする気配すらない。
あれは夢か幻か。はたまたわたしのお迎えか。
あれじゃあウサギなんかもイチコロね。
実物大の鷹の置物よりはるかに大きく威厳のあるお姿でした。
あの山の主にお目にかかれたのかな?
守護聖獣は絵に描いた鳥
幼い頃、別段好きというわけでもないのになぜか絵を描くときには鳥を描き入れ、しかもそうすると不思議と選ばれるということがありました。
わたしの守護動物は鳥なのかもしれない…動物得意じゃないけれど。